「将来宇宙の仕事をしたいけど、どんな大学・学部に行けば就職が有利なんだろう」とか「宇宙の会社に入るには高学歴でないとダメなの?」←こんな質問に答えます。
私は、某宇宙関連企業でプログラマとして働いており、リクルーター(採用活動の要員)としての経験もあります。
宇宙業界を希望して就職活動をし、実際に就職した経験と、就活する学生たちを社員としてみた経験から、疑問に答えます。
この記事を読むことで、「あまり成績の良くない自分でも宇宙業界で働くことは夢じゃない」とか「頑張って宇宙で活躍する人材になろう」と思えると思いますので、ぜひご覧ください。
Contents
宇宙業界で働きたい人の大学選び
宇宙業界で働くには、大抵、大学もしくは専門学校を卒業する必要があります。
ただ、多くの宇宙の企業は、募集要項に学部までは指定していません。
高校生が進路を決めるときに、将来宇宙の仕事をしたいならどうやって選べばよいのでしょう。
学歴フィルタは存在します
宇宙業界は人気が高い割に採用人数が少ないです。
なのでエントリーシートを提出して、最初に選考される時点から学歴が物を言う場面は確実にあります。
あまりにも偏差値の低い大学などであれば名前を見ただけで落とされるなんてことも残念ながらあると思います。
どこの業界でもそうですが、東大京大みたいな有名大学はもちろん有利でしょう。
しかし、だからと言って無名大学だと無理かと言われれば、全くそうではありません。
一流大学を卒業すれば就職しやすいというのは当たり前なので、ここでは、そこまで学校の成績が良くなくても良いということを解説します。
どんな大学がいいの?
ここで、早めに結論を言っておきます。
- 一流大学(旧帝大+早慶など)の理工系学部・大学院
- 国立・有名私立大学理工系学部・大学院
- 無線免許が取れる高専や専門学校
- 情報専門学校・情報大学
1,2については大抵どこでもそうだろというところなので、さらっと流します。
また、「理工系学部」と書いていますが、宇宙の仕事は基本的に理系の仕事なので文理選択がこれからで宇宙好きな人は理系を選ぶと良いです。
ただし、「もう文系の大学に行っちゃてるし」という方も、宇宙の仕事をしたい方は、以下の記事を読んでみてください。
一流大学(旧帝大+早慶など)の理工系学部・大学院
言わずもがなですが、学歴の看板が大きいです。
努力の見返りとして、就活はかなり有利になります。
もちろんそれだけではだめなので、以下の記事を読んで対策しましょう。
国立・有名私立大学理工系学部・大学院
有名大学であれば、学生時代にしっかりと勉強したことの証にもなります。
大学の環境も他の大学に比べて格段にいいので、大学でしっかり目的をもって勉強しておきましょう。
これに該当する人も、上記の記事をみて宇宙就活に挑みましょう。
高学歴はかならずしも必要ない?ちょっとした裏技で宇宙への道を拓こう
高学歴であることに越したことはないのですが、それしか道がないなんてことはありません。
世の中には夢をかなえるためのあらゆる手段があります。
王道ではなく、自分なりの方法でそこにたどり着くことが人生において最も財産になります。
無線免許が取れる高専や専門学校【裏技①】
この記事の本番はここからですよ。
宇宙の仕事の醍醐味はそのスケールです。
広大な宇宙空間でロケットを飛ばし、時に衛星を深宇宙まで運びます。
これからは爆発的に宇宙利用が発達していくことは間違いありません。
そこでめちゃくちゃ重要なのが通信技術です。
何億キロも離れた衛星と通信したり、ロケットのテレメータ・コマンドデータを送受信したり、通信技術の重要性は増すばかりです。
それを学んでおいて損はないです。
無線の場合、その範囲は地上がメインになりますが、大勢が関わるロケット打ち上げなどの業務に無線技術は不可欠です。
しかも、
無線免許を持っているだけで宇宙企業に就職することができる可能性がかなり上がります。
興味のある方はぜひ無線免許が取れる専門学校に通ってみましょう。
情報専門学校・情報大学【裏技②】
宇宙業界で、これからますます必要になってくるのが、ITエンジニアです。
ロケットの打ち上げ、衛星管制、国際宇宙ステーションや月面基地など、あらゆる技術が高いレベルで要求される分野ですが、そのどれもにおいてIT技術が必要です。
プログラミングができる人はまだまだ日本には少なく、宇宙業界でも大幅に不足してくるでしょう。
そして個人的には、宇宙を利用したビジネスで新しい市場を開拓できるのも、ITエンジニアであると思っています。
ソフトウェアの重要性はますます高まり、最近有名になったプロジェクションマッピングなどのエンターテイメントにもその技術は不可欠です。
宇宙を舞台にしたそういった集客事業も最近は盛んに議論されるようになっており、テクノロジーに精通した人の需要は伸び続けます。
それを学べる情報系大学や専門学校は自分次第でかなり自分の市場価値を上げられる環境にあると思います。
あと余談ですが、ある宇宙企業のグループ会社は情報大学・専門学校も運営しており、そこの卒業生の就職も多いようです。
興味があれば「宇宙 会社 情報専門学校」でググって調べてみましょう。
宇宙とITの重要な関係については以下の記事でも解説していますので、ぜひ読んでみてください。
まとめ
就活において学歴というものはどうしてもついて回る問題かもしれません。
しかし、私は5年間宇宙業界で働いて思ったのは、
社会人に学歴は関係ない
ということです。
これはマジのマジです。
いい大学に行くことのメリットは、そこで得られる他ではありえない経験があることです。
具体的には、専門分野の最前線での研究や、その分野の権威の教授の授業を受けられることなどです。
ただし、最高の環境であったとしてもただ流されて大学に行くだけでは全く意味がありません。
自分が宇宙業界で働きたいなら自分がどんな学校にいたとしてもできることは無限にあります。
行動した者だけがそれをつかめます。
まずは宇宙業界に就職しやすい大学・専門学校などを紹介したので、そこを目指して勉強を始めるとか、宇宙業界に就職してからの活躍を見越してプログラミングスクールに通うなど、すぐにやり始めましょう!